我が家は娘が高校1年、息子が中 2の時から主人の両親と二世帯住宅に住んでいました。( 2人の子どもは既に巣立ち、義父は5年前に亡くなっています)
お嫁さん的には正直大変なこともありましたが(笑)、我が子には大変貴重な経験でしたし、これから生きていく上で必要な経験だったと確信しています。
と言うのも
・体が思うように動かせないお年寄りを労りながら優しく接する
・恩着せがましくならないように手を差し伸べる
・耳が遠い祖父母のために、大きな声でゆっくり話す
ということが普段の生活の中で、自然と身に付けることが出来たからです。
義父は10年前に大動脈乖離(かいり)を患い、自宅での介護が必要になりました。そこで義父に対して、子ども達は次のことを日常的に行っていました。
・爪がすぐに縦割れしてしまうので透明なマニキュアを塗る
・全身をかゆがるので薬を塗る
・歩く時に義父の手を引いて歩く
・寝てばかりだと足腰が弱るのでマッサージをする
・義父が入院すれば学校帰り、仕事帰りに病院に寄ってお世話をする
・食べやすいようにお料理をお箸で細かくする
等々です。
この経験は娘は結婚後に親戚が集まる場で、息子は就職先の信託銀行でご高齢のお客様と接する時にそれぞれ活かされているそうです。
お年寄りと接する経験がなかったら、労りながら接することはなかなか出来ないと思います。やっぱり子どもは経験から得ることは計り知れないのです。
一方、義母はお料理がとても上手で、娘が義母の味に大きな影響を受けました。
「女の子は美味しい物を食べないと、美味しいお料理を作ることが出来ない。」
…が義母の口癖だったので、娘は小さい時から義母の作る美味しいお料理を食べてきました。
又、義母をお手本にしながら、学生の時からぬか漬けを作っていたので、塩加減や漬ける時間等も手慣れています。
美味しいお茶も沢山飲ませてもらっていたので、お茶の味にもなかなかうるさいです。
子ども達も義父母に可愛がってもらったことは言葉にこそしませんが理解しているようで、
娘は社会人になってから義母を食事に招待したり、折に触れてお花好きの義母の為にお花をプレゼントしています。
息子も学生の頃は部活の遠征先でその土地の名産品を買ってきたり、家にいる時は肩揉みをしていました。それは就職後も続いていて、義母も「優しい孫に育った」と喜んでいます。
同居によって、人生の貴重な経験をさせてもらっただけではなく、無償の愛を注いでくれる人がすぐ側にいてくれたこと、例え私が子どもたちを叱っても逃げ場があったことなども我が子にとってこの上ない幸せだったと思います。
お盆で帰省中の方も多いと思います。お子さんとおじいちゃま・おばあちゃまとの触れ合いの時間をどうぞ大切にしてくださいね。
そしてお子さんがご高齢の方に対して労る気持ちを持つためには、まずはパパやママがお手本になってくださいね。お子さんはパパやママの背中を見て、そのまま育ちます(o^-^o)