斎藤公子先生ご考案 さくら・さくらんぼリズムあそびの「効果」「順番」「進め方」「伴奏」「本・DVD」について

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「さくら・さくらんぼリズム遊び」研修のご依頼について

 

全国500箇所の幼稚園、保育園で取り組まれている「さくら・さくらんぼリズムあそび」(以下リズム)

緊急事態宣言以降、多くの方が「さくら・さくらんぼリズムあそび」の検索で、ひよこ親子教室のHPにたどりつかれています。

そこで毎日100~200view閲覧されている2019年5月の記事を加筆修正して再アップすることにしました。

今日は特に質問の多い「効果」「順番」「進め方」「伴奏」「本・DVD」についてです。

私より詳しい先生は大勢いらっしゃると思いますが、一保育士として、子どもたちの今と未来のために、このメソッドがもっと広がりますように・・・との想いでまとめました。

私のつたない情報が、必要とされている方のお役に立てれば幸いです。

「さくら・さくらんぼリズムあそび」とは?

さくら・さくらんぼリズムあそびは、埼玉県のさくら・さくらんぼ保育園の創始者 故・斎藤公子先生が日本と世界から学び創ったメソッドです。

先生は「保育の神様」と呼ばれ、戦後より保育に情熱を傾けてこられました。

~以下「DVDブック映像で見る子どもたちは未来 第Ⅲ期 斎藤公子のリズムと歌(楽譜集)」より引用~

私(斎藤公子)は、就学前の0歳から6歳までの体育・スポーツは、単に身体をつくるという目的のみでなく、脳の発達のため、つまり知的発達のために大変重要なものとして位置づけている。

それは、運動神経は感覚神経とともに脳中枢神経でつながり、両神経の発達が脳中枢の発達を促すからである。

しかも就学前の6年間は、その脳中枢のもっとも発達する時期であり、6歳頃までにほぼ大人の90%に達する、といわれているからである。

したがって触覚、視覚などの感覚神経と、手や足などを動かす各運動神経を発達させることが、就学を可能にする知的な脳の発達を促す土台になる。

~ここまで~

さくら・さくらんぼリズムあそびは、音楽に合わせて体を動かす活動を通して、子どもの「運動神経」と「感覚神経」そして「脳中枢神経」を発達させることが出来るメソッドです。

「脳中枢神経」の発達を促すリズムは200種類以上あります。手先・手足・胸・脚・首・背・腹と全身の筋肉を楽しく、くまなく、しなやかに使うように考えられています。

知れば知るほど奥が深い。そして全身の筋肉だけではなく、脳まで育てるさくら・さくらんぼリズムあそびは、本当に素晴らしいメソッドだと実感しています。

 

効果について

保育士として感じる効果は

・子どもがリズムを取り組んでいるときの動きから、子どもの発達が分かる。発達を促すには、基本のリズム「金魚」「どんぐり」「両生類のハイハイ」を毎日行い脳中枢神経を刺激する。

・(全学年で取り組んでいるときに)自分の番はいつなのか、曲名、テンポに合った動き等、ピアノを良く聴き自分で判断して動くので、考える力・集中力が身に付く。(「次は3歳児さんだよ~」等の指示はしない)

・裸足で取り組み、足先や足裏を使うので、土踏まずの形成を促す。偏平足は踏ん張ることが出来ないので、歩いていると疲れやすかったり、転びやすくなる。

・体幹を鍛えるので、姿勢が良くなる、骨盤のゆがみが取れる、力を発揮しやすくなる、腰痛の改善。

・手の力がつく(お箸、スプーン、鉛筆、鉄棒、着替えの際の力、トイレを流す、ペットボトルのふたをあけるなど、日常的な動作で手の力が必要。赤ちゃんの時から、指先、特に親指を使うことが発達に効果的。

・親子や兄弟で一緒に取り組めるので、遊びながら楽しみながらコミュニケ-ションを図ることができる。

・転んだときにとっさに手が出なくて顔から転ぶ子どもが増えているが、「汽車」のように全速力で走り、踏切の音で手を出して即時に転ぶので、実際に転んだ時も自分で手が出るようになる。

 

普段から思いっきり遊びこんでいれば身に付くことばかりですが、

外で思いっきり遊ぶ機会が減り、公園でボール遊びはダメなどの禁止事項も多いため、特に都会の子どもたちは思いっきり遊ぶことが難しい状況になっています。

しかし、”リズムあそび”は、たとえ狭いスペースでもできる遊びです。

リズムを取り入れて、あえて身体を鍛えることの必要性を、現場の保育士として強く感じています。

リズムの順番

「さくら・さくらんぼリズムあそび」は生物の進化の法則にそって作られました。

どういうことかと言いますと、ヒトの発達は「魚類→両生類→哺乳類→ヒト」という人類の進化をたどっているからです。

ですから、行うときの基本は

単純な動きから複雑な動きとなります。

具体的には

「金魚→両性類のハイハイ→こうま・うま→跳ぶ、走る」

という流れです。

 

以前、勤務していた保育園では、

基本となる「金魚」「どんぐり」「両生類のハイハイ」から、

「かめ」「かえる」「とんぼ」「あひる」「うさぎ」、

更に「おふね」などの2人で行うリズムや、

「汽車」「ギャロップ」「スキップ」「側転」などの高度なリズムを含めた17種類をピックアップして、毎回同じ順番で行っていました。(リズムは200種類以上あります)

ところが、前田綾子先生(岐阜  くさぶえ保育園 園長)と話をした際に

「毎回同じ順番でやっているの?!毎回同じだと、子ども達がピアノを聴く前に何をするか分かるからつまらないよね。

とご指摘いただきました。

確かに順番を決めなければ、どんな曲がかかるか分からないので、園児は耳を澄まし集中してピアノの音を聴きますし、園児のワクワク感が増します。

リズムがある程度できているけれど、慣れからメリハリがつかず、子どもたちが楽しそうではない場合は、ランダムに行うことも1つの方法だと思います。(楽しくなければ子どもは続けられないので)

※ひよこ親子教室の月1回の「さくら・さくらんぼリズムあそび」の様子

 

進め方とピアノの伴奏について

私が勤めていた保育園は60人規模の園で、リズムあそびは0歳児クラスから5歳児クラスまでの園児が一堂に会して行っていました。

時間は9時15分から毎日約1時間。

朝1番で取り組むことで、血液の循環がよくなり、体も思考もすっきりしてから1日がスタートするため、園児の食欲も旺盛になり、保育にメリハリが付きます(保育士も一緒に全力で取り組んでお手本を見せます)

 

具体的には模倣期を利用して、大きい学年から小さい学年へと順に行います。

座り方は、各学年ごとにまとまって、部屋の壁にそって座ります。

0歳児は乳児用の椅子に座り、他の学年は体操座りでした。

しかし、斎藤公子先生は背筋を伸ばし、胸を開き、脳の活性化に必要な酸素をたくさん吸う観点から、正座の大切さを述べていらっしゃいます。

 

進め方についてです。

1曲ごとに

5歳児クラスが部屋の真ん中で取り組む。終わったらすぐに元の位置に座る。

5歳児クラスが終わると同時に4歳児クラスが出てきて(ぶつからないように注意)、部屋の真ん中で取り組む。終わったらすぐに元の位置に座る。

3歳児クラス

2歳児クラス

1歳児クラス

0歳児クラス

上記をワンクールとして、それを17曲分繰り返しました。

この方法は小さい子が大きい子に対して「あんな風に出来るようになりたい!」

と憧れや尊敬の念を抱き、模倣しながら自分に力が身に付きます。

大きい子は小さい子から見られている責任感から「がんばる力」や「やり抜く力」を養うことが出来ます。

 

伴奏の話に戻ります。

つまり伴奏者は

1曲につき6学年分×17曲=102回

を弾くことになります。(側転やスキップができない園児は、大きい子の取り組みを見ているだけなので、実際にはもう少し少なくなります)

ここで大事なのは、伴奏者は一定の速さで弾かず、園児の動きをよく見ながら、発達に見合った速さで弾くことです。

例えば3歳児クラスを基準とすると、4歳、5歳は少し早いテンポで弾いたり、

反対に2歳から下の学年は、少しゆっくり弾かないと園児の動きがついていきません。

よって実践の場で楽譜ばかり見ていられないため、普段から弾きこみ、園児を見ながら弾くことが大事だと感じています。

 

行事等で朝1番にできなかったときですが、午後のおやつ後の16時から行いました。

ただし、保護者がお迎えに来た園児は途中で抜けます。

16時開始は最後まで取り組めない園児がいるので、どうしても朝1番でできない時の対応でした。

午前も午後も出来なかった場合は、クラスごとに行うこともありました。

また、私は1歳児クラスの担任をしていましたが、体力のある園児たちだったので、朝リズムを行っても、午後から1歳児クラスだけでもう1度行うこともありました。園児もリズムが大好きだったので、ピアノの音を聴くとすぐに反応。

斎藤公子先生の著書「映像で見る子どもたちは未来 第Ⅲ期」でも、午前、午後と1日2回は必要であると書かれています。

 

ひよこ親子教室での取り組み

ひよこ親子教室ではリズムについて2つの関わり方をしています。

1つめは私が主宰している未就園児を対象にした「ひよこ親子教室」の中でのリズム。但し、時間の関係で取り組めるのはせいぜい2、3種類です。

そこで、ひよこの在籍生以外にもリズムのよさを知ってほしいし、じっくりリズムを伝える機会が必要だと思い、

ひよこ親子教室主催で日曜や祭日などの月に1度、

保育士や幼稚園教諭などのリズムを知りたい先生方や、子育てに取り入れたい親子(0歳~小学6年生)を対象に「さくら・さくらんぼリズムあそび」を取り組む日を設けています。

都度募集で10名~20名ぐらいの少人数で行うので、取り組む際の注意点、介助方法、効果などを丁寧にお伝えするように心がけています。

また、ピアノ伴奏は西東京市でピアノ教室を主宰して38年になる先生が担当しているため、ピアノの弾き方もご質問があればお応えしています。

※写真は過去に行った、ひよこ親子教室主催の「さくら・さくらんぼリズムあそび」の様子

最近はzoom(オンライン会議室)でも講習会を開催しています。

≫子どもの日スペシャル!さくら・さくらんぼリズムあそび

≫リズムのバリエーションが増える!さくら・さくらんぼリズムあそび講習会

2つ目の関わり方は、

前田綾子先生(岐阜県 くさぶえ保育園 園長)を講師としてお迎えし、

「さくら・さくらんぼリズムあそび実践講習会in東京」を開催しています。

こちらは、くさぶえ保育園とひよこ親子教室の共催となっていて、告知やご案内、参加受付などは、当教室で行っております。(東京都西東京市で開催。最寄り駅は西武新宿線 田無駅)

2019年4月に行った講習会では、北は北海道から南は九州まで80名が参加、同年8月は120名の参加があった人気ある講習会です。

講習会では、午前中2時間で実技を行います。約200種類あるリズムの中から、選び抜かれた約20種類のリズムを実際に体験していただきます。

午後は任意参加でリズムに関するご質問をお受けしています。

≫2019年4月開催の様子

≫2019年4月開催 参加者のご感想

≫2019年8月開催 参加者のご感想

2020年4月29日にも開催予定でしたが、新型コロナの件で中止が決定しております。

状況が落ち着きましたら、開催を検討したいと思っています。

※写真は2019年8月に行われた「さくら・さくらんぼリズムあそび実践講習会in東京」の様子

 

さくら・さくらんぼリズムあそびの本とDVDの紹介

私が参考にしている斎藤公子(さくらさくらんぼ保育)の子育て 関連書籍、DVDは下記のサイトをご覧ください。

≫K. フリーダム社

 

『さくら・さくらんぼのリズムとうた』

『絵で見る 斎藤公子のリズムあそび』

『’リズム遊びが脳を育む』

『アインシュタインの逆オメガ 脳の進化から教育を考える』

『映像で見る子どもたちは未来 第Ⅰ期』

『映像で見る子どもたちは未来 第Ⅱ期』

『映像で見る子どもたちは未来 第Ⅲ期』

以上となります。

長文をご覧いただきありがとうございました。


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「斎藤公子先生ご考案 さくら・さくらんぼリズムあそびの「効果」「順番」「進め方」「伴奏」「本・DVD」について」への4件のフィードバック

  1. 幼児期の足を2万人以上測定して参りましたが、さくら・さくらんぼリズム遊びを取り入れている園では、足裏形成が順調に推移しているように思われます。
    そのような効果の裏付けになれば嬉しいです。

    1. 柴田英俊先生、コメントどうもありがとうございます。
      足の専門家でいらっしゃる先生のお言葉は本当に心強いです。

      先生の御本「子どもの成長は足で決まる!」も熟読しながら、
      特に親指を使う効果を参加者にお伝えしています。

      さくら・さくらんぼリズムあそびをするときにピアノを弾いている
      先生にもこの本をプレゼントしました。
      二人で一緒に学ばせていただいています。

      お忙しいところご丁寧にどうもありがとうございました。

  2. 拝読しながら、正規職員の頃その当時の保育仲間と学び会い又、子ども達と一緒にさくらさくらんぼのリズムを心地よい汗をかきながら、楽しめていた頃が、大変に懐かしいです。何よりも斎藤公子先生に
    感謝致しております

    1. 松浦さま
      素敵なコメントをどうもありがとうございます。
      斎藤公子先生の保育は、学べば学ぶほど奥が深く、たくさんの方に知っていただきたいと思うことばかりです。
      ひよこ親子教室でも「楽しく、しなやかに」をモットーにリズムに取り組んでいて、参加者のいきいきした表情を見るにつけ、取り入れて良かったと思っています。

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